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赤ちゃんにとっての「心地よい揺れ」を実験で明らかに。
ママが赤ちゃんを抱っこして揺らすときの動作を分析しました
「赤ちゃんが気持ちよく眠れるような揺れるベッドを作る!」・・そのためにまずおこなったことは、ママが赤ちゃんを抱っこして揺らす動作の分析です。5名の方々の協力を得て、母親の抱っこをビデオ撮影してこれを詳細に分析しました。揺れの速さ(周期)と揺れ幅(振幅)に着目して結果を簡単にまとめると、次のようになりました。
周期: 1.16s ~ 3.2s 程度
振幅: 25mm ~ 150mm 程度
(揺れ幅: 50mm ~ 300mm 程度)

ママの抱っこを分析
※ ママは、赤ちゃんの状態に応じて揺らす速さや揺れ幅を変化させていました。赤ちゃんが泣いているときは「速く・小さく」揺らす傾向があり、赤ちゃんが落ち着き始めたら「ゆっくり・大きく」揺らす傾向がありました。
ママの抱っこを分析した結果をもとに揺れるベッド(実験用)をつくりました
ビデオ分析で、ママが赤ちゃんをどのように揺らしているのかが分かりました。この揺れを、いよいよベッドに再現してもらって、赤ちゃんがどのような揺れを気持ちよく感じるのかを定量的に調べることにしました。このために設計・製作した実験用ベッドの大きさや揺れの速さ・幅・方向は次の通りです。なんとこの実験装置、○○○万円もかかってしまいました。
内寸: 縦900mm×横900mm
鉛直方向: 振幅100mm(最大) / 周期0.6~10秒以上
水平方向: 振幅100mm(最大) / 周期0.6~10秒以上

実験用揺動ベッド
※ この実験用ベッドでは、赤ちゃんを鉛直上下方向または水平方向に揺らすことができます(右上の写真の赤矢印方向)。揺らせる方向は2方向ですが、赤ちゃんの頭が左にくるように寝かせたり、頭が手前にくるように寝かせたりすることにより、赤ちゃんに与える揺れの方向は鉛直方向を合わせて合計3方向を実現できるのです。
赤ちゃんが気持ちよく感じる揺れを調べました
製作した実験用の揺れるベッドを使い、生後75日~179日の赤ちゃんと保護者のペア6組に協力してもらって実験をおこないました。実験条件は、揺動方向3条件[上下/左右/鉛直]、振幅3条件[30mm/60mm/90mm]それぞれの組み合わせの計9条件としました。保護者には、各条件ごとにベッドをさまざまな速さで動かしてもらいました。そしてこのときの赤ちゃんの様子を観察し、もっとも気持ちよさそうな速さを条件ごとに記録しました。以下に、実験結果を簡単にまとめておきます。
  • 赤ちゃんは揺れ幅が大きいときはゆっくりな揺れを、振れ幅が小さいときは速い揺れを気持ちよく感じるようでした。
  • 赤ちゃんに作用する最大加速度は、条件間で統計的な差がみられず、その値は平均0.69m/s2(標準偏差0.31m/s2)でした。
  • 揺動条件「左右」は、揺れによる慣性で赤ちゃんが左右に転がるのであまりよくないと考えられました。
  • 振幅「90mm」は大きすぎ、「30mm」は小さすぎると考えられました。

実験のようす(動画)
家庭でも使える揺れるベッド(実験2号機)をつくりました
実験結果を踏まえて、機能をしぼり、より実用的に設計しなおして実験2号機を製作しました。実験2号機は、水平方向に振幅50mmで揺れるようにしました。また、揺れの周期についてはリモコンで、1.2~5.0秒まで11段階の変更ができるようにしました。さらに、赤ちゃんの泣き声で自動的に揺れ始め、3段階のスピード変化を経ながら徐々に停止する「自動運転モード」も搭載しました。
実験2号機のCG
一般家庭と保育園でも実験をおこないました
製作した実験2号機を一般家庭と保育園に持ち込み、それぞれ7~10日間程度、計8名の赤ちゃんに使用してその効果を評価しました。調査結果と保育者の意見を以下にまとめます。
  • 個人差はありましたが、約8割の赤ちゃんに明らかな効果がみられました(ある程度抱き癖がついてしまっている生後3ヶ月以上の赤ちゃんの場合は、約2割の赤ちゃんに効果がみられませんでした)。
  • 抱っこをしなければぐずりがひどく絶対に寝つかないはずの赤ちゃんが、このベッドを使用すれば背中をさすってあげるだけで眠りました。これには保育士の方も驚いていました。
  • ほかの兄弟にゴハンを食べさせたり、家事をしたりする間はこのベッドはとても便利で、1日のなかで思ったよりたくさん使用機会がたくさんあり助かったという意見がありました。
  • 家の中で使うときは、床面がもう少し低い方が使いやすいという意見がありました。
  • 通常のベビーベッドより小さくコンパクトでとてもよいとの評価をいただきました。
  • 幼い兄弟がいた場合、動くベッドにさわろうとするので危ないとの意見がありました。
  • 檜(ひのき)の香りと、小さくて丸みを帯びた可愛いデザインがよくて、ベッドが揺れなくても買いたい気持ちになると言っていただきました。
  • 柵が低いので世話しやすいけど、赤ちゃんが柵を乗り越えて落下する事故が恐いとの意見がありました。
  • 眠そうな赤ちゃんをのせたら、揺れに大喜びで逆に目がさめてしまったケースがありました。。
  • ベッドが揺れているとき、ベッドの中でハイハイをしようとした赤ちゃんがバランスをくずして、柵であたまをぶつけることがありました。

実験のようす(動画)



実験のようす(動画)



実験のようす
製品に反映させるべき点
  • 「床文化」が一般的な日本の家庭では、床面高さは30cmくらいが妥当だと考えました。
  • 柵は低いほうが赤ちゃんの世話をしやすくて好ましいが、落下事故の防止対策が必要だと感じました。
  • 揺れるので、柵に頭をぶつける可能性があり危険。やはり何らかの対策が必要だと感じました。
  • アパートやマンションのドアを楽に通れる横幅が望ましいと思いました。
  • ハイハイやつかまり立ちをする赤ちゃんでも安全に使用できるような配慮が必要だと感じました。
  • あまり揺れの効果がみられない赤ちゃんもいたので、販売時には効果には個人差があることをきちんと説明すべきだと思いました。
  • 幼い兄弟がいる家庭での安全対策を検討する必要があると感じました。
これらの課題を解決して、ついにsuimaが完成したのです!
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